■ 英語検定えいごけんてい

英語検定とは、英語の能力を判定するために行われる検定試験のこと。

英語検定は、一般的に狭義の意味で、いわゆる「実用英語技能検定」のことを指していう。広義の意味では、「TOEFL」TOEIC」などの英語に関する検定試験全般を指す。

以下、各検定試験について若干触れておきましょう。

  • 実用英語技能検定
    通称「英検」。日本で創設された英語検定試験。現在日本で最も受験者数の多い英語検定。検定に合格することで進学や単位取得などが優遇される学校もある。近年ではTOEFLだけでなく英検の資格で海外留学ができたり、1級取得者は通訳ガイド試験での英語科目が免除されるなど付加価値も多くなっている。
    ⇒ STEP 英検 日本英語検定協会
  • 国際コミュニケーション英語能力テストTOEIC
    Test of English for International Communication (TOEIC)。トーイック。英検同様に当初は日本で国内向けに創設された実用的な英語力を判定する試験。問題はTOEFLと同じくETSが作成している。学校教育を想定しているが、TOEFL に比べビジネス色が濃いよう。また、受験者のほぼ9割が日本と韓国で占められているとの見方もある。
  • 外国語としての英語能力テストTOEFL
    Test of English as a Foreign Language(TOEFL)。トーフル。英語を母国語としない外国人が、アメリカの大学・大学院・陸海空軍の大学院・音楽家の登竜門として有名なジュリヤード音楽院・専門学校に入学し、授業についていけるだけの総合的な英語力、一般常識をもっているかどうかを判定するための英語試験。
    最近は、英国、フランス、ドイツ、オーストラリアなどの大学・大学院でも、正規留学の入学審査の際にTOEFLスコアの提出を要求するところが増えている。また、各政府機関、奨学金プログラムなどもTOEFLスコアを採用している。
  • IELTS
    International English Language Testing System。アイエルツ。イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの大学・大学院・専門学校などに入学する際の英語力の条件になるアカデミックモジュールと呼ばれる試験と、同国への移住用のジェネラルトレーニングモジュールと呼ばれるものがある。前者の高等教育機関入学用の場合、最近ではTOEFLでも代用が効く場合も多いようだが、IELTSでなければならないという機関もあるようなので、IELTSをやっておいた方が無難。僕が狙うはこれだろうか?!
  • 国際連合公用語英語検定試験
    通称「国連英検」。国際連合の理解、世界平和に貢献できる人材の育成を目的としており、国際人としての常識・資質が多く問われる。ただし名称から受ける印象とは異なり、日本国内でのみ実施されている試験である。実施主体である(財)日本国際連合協会は、国際連合のA級諮問民間団体である国連協会世界連盟のメンバーである。
    ⇒ 国連英検試験センター
  • 通訳技能検定試験
    通称「通検」。日本で唯一の同時通訳者の認定試験。通検の1級は最難関の英語検定として知られる。
    ⇒ 日本通訳協会
  • 通訳案内業国家試験
    英語に関する唯一の国家試験。
  • 工業英語能力検定
    通称「工業英検」。一般の英語検定と異なり、工業英語に特化した検定試験。
    ⇒ 日本工業英語協会
  • GTEC
    ベネッセコーポレーションが行う英語検定試験。「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能を、オンラインテストで総合的に評価する。
    こちらはビジネスシーンを想定したものであるが、高校生〜大学1年生向けの「GTEC for STUDENTS」もある。
    GTEC for STUDENTSは難易度によってAdvanced・Basic・Coreの3段階に分かれており、それぞれ英語習熟度を示すスコアの上限に差があるが、最新のテスト理論を用いているため、タイプ毎にスコアの数値や価値は変わることはなく一定である。スコアは0から800の間で表されていて、自分の英語力がどれくらい通用するのかが分かるようになっている。(たとえばTOTALスコア440の場合、「短期の留学で現地の高校の授業についていける英語力がある」となっている。ちなみに高校2年生全体平均がTOTALスコア399、「ホームステイ・海外旅行で困らない英語力」である。)このテストは通常のGTECとは異なり、学校内で教師の監督のもとに行われており、スピーキングのテストはあくまでオプション扱いである。
    現在GTEC for STUDENTSのTOTALスコアを推薦条件や単位認定要件として、少数ではあるが大学、及び短大で利用することが可能である。

これらの他 ケンブリッジ英検、BULATS、TEP Test(早稲田 - ミシガン大学 工業英語検定試験)、全商英語検定(全国商業高等学校協会主催-文部科学省後援)、観光英語検定など多くの検定試験があります。

※ memo
ETS(Educational Testing Service)は、1947年に設立された公共教育機関のことで、組織としては世界でも最大規模のものです。
・TOEFLは米国ETSの登録商標です。